真面目に見えてやんちゃなところもある、実は可愛いV60さん。
ということで新型V60(ベースグレードのT5 Momentum)に試乗してきました。今回は、平日試乗ということもあり、高速道路での試乗をさせていただきました!
VOLVOに試乗したのはXC40に続き2台目になりますが、やっぱり素晴らしい出来ですね。
質実剛健なイメージがありますが、実際その通りではありました。でもそれだけじゃないやんちゃさ、楽しさも感じることができました。
本記事では、自称「試乗マニア」が、試乗してみた感じたことをつらつらと書いていきます。
別記事にて、内外装チェック編もやっていきます。一眼レフで撮影した写真を用意していますので、こちらもお楽しみに!
→投稿しました!
【写真大量】新型V60 T5 Momentumの内外装を徹底チェック! VOLVOすげぇ
また、試乗インプレッションでは、以下の5つのポイントでパワプロ風採点評価もさせていただきます。(最高はS、最低はGで評価します。)
採点評価の5つのポイント
- 加速感
- 乗り心地
- 操舵性
- 静粛性
- 楽しさ
それでは、ごゆるりとお楽しみください。
【マニア試乗記】新型V60 T5 Momeutumを採点評価! 高速道路試乗で見えたやんちゃさ!?
まずは、価格やスペックなどの基本情報を紹介します。
新型V60の基本情報
VOLVOと言えばやはり先進安全装備が充実しているイメージが強いですよね。
このV60にも全車標準で「INTELLI SAFE」が装備されます。こういった安全装備に関してはグレードで差をつけないという姿勢、自動車メーカーとして素晴らしいと思います。
本記事のなかでINTELLI SAFEについて全ては語りはしませんが、以下のように様々な先進安全装備が揃っていて、どれも質の高いものだと評判です。
特に新機能である「対向車対応機能」は非常に頼もしい機能ですね。こういった機能を持つ車は今現在なかなかないのではないでしょうか。
今回は高速道路の試乗もさせていただいたので、ACCやパイロット・アシストといった機能も体験してきました。これらについては試乗インプレッションで後述します。
グレードと価格に関しては以下の通り。
グレード一覧
- T5 Momentum:¥4,990,000 ←今回試乗したグレード
- T5 Inscription:¥5,990,000
- T6 Twin Engine AWD Inscription:¥7,490,000
- T8 Twin Engine AWD Inscription:¥8,190,000
まあやっぱりなかなかのお値段です。私が手を出せるとしたらMomentumかなというのが正直なところ。
T5、T6、T8とか言ってるのがパワートレインの差を表します。今回試乗したT5はパワフルな2.0Lガソリンターボエンジンが搭載されていて、T6, T8はPHEVモデルとなります。
Momentum、Inscriptionは内外装や快適装備の差が出るところですね。走行性能面では違いはありません。
ただ、Momenutumで残念なところは、キーレスエントリー機能までもが省かれていること。500万の車でキーレスがないのは流石に嫌です。
なので、Momentumグレードを買う方のほとんどは、以下のレザーパッケージオプションを付けるようです。
自分も買うとしたらこれ付けるでしょうね。本革シートも付いてきますが、Inspectionのナッパレザーシートとは異なる仕様のものが付いてきます。
後は、駐車時の360°ビューカメラもMomentumではオプション扱いで70,000円です。これも付けるかなーと思います。
となると550万近くになるので、Inspectionとの差は実質50万ほどです。
また、走行性能に関する面白いオプションとして、「ポールスター・パフォーマンス・ソフトウェア」というものがあります。ソフトウェア書き換えでエンジンのトルク、パワーを最大限に引き出すようにするという遊び心満載のオプション。
188,000円ということで安くないオプションではありますが、付けたいなと思わせられるオプションです。ちなみにInscriptionグレードでもオプション扱いになります。
そして、いつものくるすぺオリジナルのスペック表は下記の通りです。
基本スペック | ||
---|---|---|
サイズ | 4,760 x 1,850 x 1,435 | |
重量 | 1,700kg | |
エンジン | 2.0直列4気筒ターボ | |
ミッション | 8AT | |
最高出力 | 254PS/5,500rpm | |
最大トルク | 350Nm/1,500〜4,800rpm | |
燃費・燃料 | 12.9km/l(JC08モード)・ハイオク | |
パワートレイン別情報 | ||
2.0ターボ | 価格帯 | |
499~599万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
A 86.5点 |
A 84.0点 |
サイズに関しては日本市場を意識してかなり抑えてくれたようです。特に全幅を1,850mmで抑えてくれたのは嬉しいポイントですね。
サイズ感としては、パサートヴァリアントとかなり近い感じです。ただ、全高に関してはV60の方がかなり低く設計されていますので、その分スタイリッシュな印象に見えるかもしれません。
また、T5エンジンの性能は素晴らしいですね。特に広い範囲で発揮される太いトルクは非常に魅力的です。
ちなみにT5グレードは全てFF。PHEVモデルのみAWDとなります。
新型V60 試乗インプレッション
試乗して素人が感じたことを、感じた通りに記載していきます!
スムーズでトルクフルな加速
XC40に試乗した時も感じましたが、停止状態からの加速が非常にスムーズですね。ターボエンジンではありますが、NAのような滑らかさを感じます。
普段使いの街乗りでもかなり扱いやすいエンジンとアクセルレスポンスだなと感じます。
一方、高速道路の合流でグッとアクセルを踏み込んだ際のトルクフルな加速は、パワフルで刺激的です。非常に余裕を感じますね。
高速域からの伸び感も申し分なく、スムーズかつ余裕のある加速ができます。どの速度域からでも軽く加速していける感じ、長距離走行でも全くストレスを感じることはないでしょう。
また、走行モード「Dynamic」を選べばアクセルレスポンスが機敏に。ワインディング道なんかでは積極的にDynamicモード使っていきたいなという印象を抱きましたが、日本の高速道路ではDynamicにするまでもなくノーマルで十分すぎるトルクとパワーが得られます。
上質とにかく上質な乗り心地
乗り心地に関しては無骨な感じを想像していたのですが、しっとりした上品な乗り味ですね。非常にいい印象を抱きました。
街乗りではもちろん、高速道路で継ぎ目なんかを乗り越える時なんかも、ストンストンと非常に気持ちよく乗り越えてくれます。
車内がガタガタ言う気配が全くない乗り心地。動的質感と言うんでしょうか、そういった質感の高さ、高級感というものがヒシヒシと感じられました。
パサートヴァリアントも悪くない乗り心地なんですが、少し硬さを感じる場面もあります。そういった硬さとか嫌な感覚を感じさせることのない乗り味は非常に魅力的に感じました。
また、静粛性に関しても非常に優秀。高速を走っていると、ロードノイズや外の音をしっかりと抑えられていることが分かります。特にロードノイズに対する遮音性は抜群だと思いました。
エンジン音も上品で、極力音が入らないようにしている感じがします。
ちなみに、Inspectionグレードではオプションで電子制御サスペンション「FOUR-C アクティブサスペンションシャシー」を装着することも可能です。(11万円)
Momeutumグレードではオプション設定できないのが残念ですが、これが装備されたV60の乗り味も気になるところです。
※今回試乗した車はMomeutumなので、もちろんアクティブサスペンションシャシーなしの車両での感想となります。
びっくりしたスポーティなハンドリング
一番想像と違ったのがハンドリング。こんなスポーティで楽しい走りもできるのかと驚きました。
ステアリングの重さも結構ずっしりしていて、結構クイックなセッティングに仕上がっています。ステアリングインフォメーションもしっかりと感じ取れ、走行中の安心感は抜群ですね。
全高1,435mmに抑えられた低重心さも合間って、コーナリングの安定感、気持ち良さというのも抜群。
カタログを見て気づいたのですが、フロントサスペンションにはスポーツカー用に近い設計のダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用されているようです。
長距離で疲れないゆったり走れる車という認識が強かったですが、ワインディングやコーナーが多い場所でも機敏に楽しく走ることができそうです。
Dynamicモードにすると、その機敏なステアリングはさらに機敏に。普段使いではクイックすぎて扱いにくく感じてしまうほど機敏で、かなりやんちゃな車にもなりうるのです。
高速での直進安定性は?
高速試乗で気になるところはやっぱり直進安定性ですかね。
序盤ではDynamicモードを多用していたのですが、Dynamicモードのステアリングが機敏すぎてかなり気を張りました。これだと長時間運転してると結構疲れてきそうです。
コンフォートモードでも割と機敏ですが、これなら高速でもゆったりと走れます。スーッと真っ直ぐ走ってくれる感覚は安心感がありますね。
ただ、私の愛車5008 GTも結構な直進安定性を持っているなと実感しました。笑 V60に引けを取らない直進安定性じゃないかなと個人的に感じてます。
真っ直ぐ走れる車は、よく曲がれる車と言われますが、まさにその通りの車だなと感じました。
また、走行モードは自分でいろんな特性をカスタマイズできる「Individualモード」というものも搭載されています。
例えば高速道路に乗るときは「アクセルレスポンスやエンジン特性はスポーティに仕上げて、ステアリング制御はゆったり」といったカスタマイズも可能なのです。
かゆいところまで手が届きますね。自分がV60買ったら、高速用のセッティングをIndividualモードで作るかなーと思います。
ACCとパイロット・アシストの実力は?
せっかく高速に乗らせていただいたので、ACCと気になっていたパイロット・アシストも試してみました。
私の愛車にはACCは付いていますが、パイロット・アシストのようないわゆる車線中央維持システムは搭載されていなく、車線逸脱制御機能しか搭載されていません。
ACCは自分の車も割と自然な感じで加減速してくれますが、V60のACCの加減速も非常に滑らかで自然ですね。前方車がいなくなった際の加速の自然な感じ、感服いたしました。
パイロット・アシストは、アシストしてもらっているのかさえも気づかないレベルでかなり自然に車線中央維持をしてくれました。高速の緩やかなカーブでしか試していませんが、相当優秀ですね。
レーンキープアシスト機能との差を大きく実感しましたよ。。今新車を買うなら是非とも付いていて欲しい機能の1つですね。
新型V60 走行性能評価まとめ
加速感の評価
普段使いにも扱いやすく、かといって楽しくないことは全くない。
エンジン音は普段はかなり抑えられているが、Dynamicモードにすれば結構刺激的な音も響いてくる。
乗り心地の評価
ドイツ車と比べると日本人にはこちらの乗り味の方が受け入れやすいのでは。
操舵性の評価
こんなに曲がるのが楽しい車だというのは嬉しい誤算。
Dynamicモードのステアリングはかなり刺激的。
静粛性の評価
高速で100km/h出しても車内はとても静かである。
楽しさの評価
安全装備も勢揃い、直進安定性も高い、その上楽しさまで兼ね備える、隙のない車だ。
- 加速感 … 8.5/10点 A+
- 乗り心地 … 8.0/10点 A
- 静粛性 … 8.5/10点 A+
- 操舵性 … 8.5/10点 A+
- 楽しさ … 7.5/10点 B+
総合得点:82/100点 A
最後に
まさかこんな楽しい車だったとは。メーカーだけで固定観念持ってたらダメですね。
乗る前は「もう少し安かったらなー」とか思ってましたが、乗って納得! というかもっと高くてもおかしくないクォリティです。
内外装チェック編は近日中に投稿しますので、そちらもお楽しみに!
→投稿しました!
【写真大量】新型V60 T5 Momentumの内外装を徹底チェック! VOLVOすげぇ
最後に筆者がどれくらい買いたいと思わされたか、星評価で表して終わりにしたいと思います。
買いたい度(10 / 10点)
★★★★★★★★★★
その他にも色々な車の試乗レビュー記事を書いています。他の試乗レビュー記事も是非チェックしてくださいね!
P.S. 快く試乗させていただきましたボルボ・カー金沢さんにこの場を借りて感謝申し上げます。
プジョーのディーラーすぐ横ということで以前からよくして頂いていましたが、今回は高速試乗までさせて頂いて充実した試乗にさせていただきました。
ご近所の方でV60に興味を持たれましたら、是非ともボルボ・カー金沢へ!
「プジョー5008に乗ってる人のブログ見て来た」と伝えれば、もしかしたらいいことがあるかもしれません。(ないかもしれません。)
ボルボはいい車だという事はよく聞くのですが、価格的にちょっと手が出せないですね(T_T)
ただ、安全装備や特にオプションの「ポールスター・パフォーマンス・ソフトウェア」は非常に魅力的に感じました!
高速試乗をされる時は、営業の方に「高速試乗したい」という希望をこちらから伝えていますか?
また、高速代はこちら負担ですか?
高いですよね、、でもこの価格は乗ったら納得しますよ笑 買うなら中古とかかなー。
高速試乗は、ボルボのディーラーが大々的に平日なら希望すれば乗れますよとホームページでうたってました。
営業さんのほうから高速も乗ります?って聞かれましたね。
高速代は負担なしでした。正直、高速代とか全然出すんで、色んなディーラーでも大々的にこういうことやってほしいなと感じましたね。
私もくるすぺさんの意見に賛成です。
ディーラーの場所によって試乗コースが違いますし、一般道試乗だけでは分からない事もたくさんあると思います。
次購入する時は、必ず高速道路試乗をして決めようと思っています。