どうも、くるすぺです。
私の508SWが納車された直後に、妻のN-BOXが追突されるという事故に遭い、それによって生じた評価損を巡って弁護士さんに対応してもらっていたのですが、相手保険会社が評価損を認めたという連絡を本日いただきました。
色々アドバイスをしていただいたTwitterの方々、担当してくれた弁護士さん、そして、ホンダディーラーの営業さんにこの場を借りて感謝申し上げます。
私自身、この事故が起きるまで「評価損」という言葉すら知りませんでした。
本記事では、私のN-BOXの件を事例として、評価損についてどういった対応をしていけばいいのか、そして、事故が起きたときのためにどういった準備をしておくべきなのか、というところを、弁護士さんからお聞きした情報を踏まえてお伝えしていこうと思います。
軽自動車でも評価損は出ます!諦めないでください!
修理歴と修復歴
まず、大前提で知っておかなくてはいけないのが、「修理歴」と「修復歴」との違いです。
恥ずかしながら、私はこの違いすらぼんやりとしか理解できていませんでした。
「修復歴車」は、自動車の骨格部分(フレーム)が事故により損傷し、それを修理、もしくは交換した車と定義されています。
「修理歴車」は、上記に該当しない部分の修理が行われた車を指します。
修理歴ありでは、売却時の査定に大きな影響が出ることはありませんが、修復歴ありとなると、売却時に数十万といった大きなマイナス査定が出てしまうことになります。
このマイナス査定が「評価損」ということなのです。
なので、事故が起きてしまった場合は、修理費を見積もってもらう他に、「修復歴あり」になってしまうのかどうかを確実に確認しておくようにしましょう。
そして、修復歴ありと判断された場合には、この「評価損」を請求するべく動き出しましょう。こちらが動かなければ、評価損分の金額が支払われることはあり得ません。
私のN-BOXの場合では、後ろから追突されて骨格部分までダメージを負ってしまい、修復歴ありという結果に。ちなみに修理金額は80万円でした。
えー、無事508SW納車されたのですが、引き取って家に帰る間に、妻のN-BOXが追突されました😡
— くるすぺ@車好きのブロガー (@grade_car_spec) April 4, 2020
私の後ろに着くように妻が運転してました。ドカンという衝撃音と、ミラー越しに写る妻の顔が目に焼き付いてます。
子供も乗ってましたが、大きな怪我は無し。508SWへの多重追突も阻止してくれました。 pic.twitter.com/l5rm3iwEIp
評価損請求は弁護士特約を使おう
ということで、評価損が発生することは分かったのですが、保険会社はその評価損をそうそう認めてはくれません。
私のケースでは、一度ホンダディーラーの営業マンに話をし、営業さんから事故を起こした車両の保険会社に評価損について話をしてもらったのですが、「出すことはできません。これ以上は弁護士さんを通してください。」というような対応をされてしまいました。
自分自身が動いて評価損を勝ち取ることは中々ハードルが高いと思われます。弁護士さんにお願いするのが、最も楽で、勝ち取る確率が高くなる方法だと思います。
そして、入っている保険に「弁護士特約」が付いていれば、弁護士に対する費用は無しに弁護士さんに動いていただくことが可能です。
弁護士特約がついてなければ、もう諦めていたと思います。自身の車両保険に弁護士特約が付いているかどうか確認しておきましょう。今後新たに保険に入る場合でも、弁護士特約の有無は要チェックです。
私自身、弁護士特約を使わせていただいたのですが、実はN-BOXの車両保険には弁護士特約がついていませんでした。
これはもうダメかーと思っていたんですが、ホンダの営業さんから「くるすぺさんの方の車両保険には弁護士特約付いてませんか?付いていれば、それを使うことができるはずです。」と教えてくれました。
私の508SWは、昔の愛車の名残でスバルの車両保険に入っていたのですが、その保険には弁護士特約がしっかり付いていました。
そこで、スバルの保険会社に連絡を取り、妻のN-BOXの評価損について弁護士特約を使いたい旨を説明し了承を得て、弁護士さんを紹介していただいたという流れになります。(もちろん、弁護士特約を使うことで等級が下がるということもありません。)
なので、ご自身の保険に弁護士特約がついていなくても、ご家族の中で弁護士特約が付いている保険に入っていないか確認しておきましょう。
保険を見直してみようという方には、自動車保険の一括見積もりをしてみるのもいいかもしれません。
自動車保険の一括見積もりはこちら軽自動車で評価損を勝ち取るのは難しい!?
ということで、紹介いただいた弁護士さんとお話をしていきます。
その中で出た弁護士さんの意見としては、この状況だと評価損を勝ち取るのは難しいかもしれないということでした。
何故??? 確実に査定額は下がるのに。。
弁護士さんが、「こういう条件の時に評価損を認めてくれやすい」と教えてくれた条件をお伝えします。
私のN-BOXが当てはまる項目は、購入から3年が経っていないことと、走行距離が2万キロ以内であることだけでした。
といっても、2年半ほど経ってしまっていますし、走行距離も15,000kmを超えていたので、条件としてはそれほど良くない条件です。
最もハードルが高いのが、「高級車であること」。腑に落ちないですが、車両本体価格の低い軽自動車で評価損が認められるケースは今まで数は少なく、高級車であれば勝ち取りやすいらしいです。
そして、評価損の額としては、修理費の〇〇%という形で、修理費を基準に支払われるということ。高級車の場合は30%や40%となることもあるが、ほとんどのケースは10〜20%程度で、軽自動車で20%を超えるのはごく稀なケースなようです。
買い替えの検討はしてましたが、商談まで進んでいた訳ではないですし、ローンも支払い終わっている状態でした。
残価設定ローンに関しては、残価設定ローン=買い替え前提ローンとも捉えることができ、買い替えは決まっていたという感じで交渉がしやすいみたいです。
ということで、私のN-BOXは評価損を認めさせることができる可能性は低いということをまず伝えられました。それでも動きますか?どうしますか?と問われ、1日悩んだんですが、やらないで後悔はしたくないと考え、ダメ元で弁護士さんにお願いすることにしました。
お願いされた場合には全力で動きますと後押ししてくれ、非常にありがたかったです。
事故減価額証明書を出してもらおう
まず、弁護士さんから依頼されたのは、「事故減価額証明書」を取得してほしいというものでした。
日本自動車査定協会という団体が存在していまして、ここで「事故前の状態」と「事故後に修理した後の状態」で、どれだけ査定が下がるのかというのを、公式機関から出してもらうことが可能なのです。
この「事故減価額証明書」の情報を基に、弁護士さんがいろいろな情報を集めて整理して、保険会社に評価損を認めてもらうよう提示する形になります。
そして、私のN-BOXの事故減価額証明書がこちら!
181,000円とありますが、修理してもこれだけ査定額が下がってしまうということなのです。悲しいですね。
ちなみに、私が直接日本自動車査定協会に依頼したのではなく、ホンダディーラーに頼んで取得をしてもらいました。
確実に必要になる資料ですので、その際には一度ディーラーに相談してみましょう。
評価損を得るには修理費を自分で立て替えなければならない!?
ということで、この181,000円という数字を目標に評価損を勝ち取るべく弁護士さんに頑張っていただき、N-BOXはホンダで修理してもらうことを決めたのですが、ここで私が想定していなかった問題が発生します。
その問題とは、評価損の話が決着がつかない限り、保険会社からディーラーへ支払われないということです。
これは、ホンダの営業さんから電話がかかってきて初めて気づきました。
ディーラー側も支払われない理由の詳細は分からなかったようで、「保険会社からは、くるすぺさんの方で合意がされていないので、支払いはまだできませんということを言われているんです。」というような内容を伝えられました。
てっきり、修理費と評価損は別枠で、修理費は保険会社からディーラーへ支払われた後、評価損分を貰えるか貰えないか協議していくものと思っていましたが、そうでは無いのです。
弁護士さんに電話して聞いてみたところ、本当にそのようで、ディーラー側が支払いを待ってくれないのであれば、こちらで立て替えをするか、自分の車両保険で立て替えをする必要があるとのお話でした。
自分の保険で立て替えもできたのですが、N-BOXの車両保険の内容では等級が上がってしまうというもので断念。等級を上げずに立て替えができるオプションも存在するようです。
ということで、直していただいたディーラーさんへの支払いが滞ってしまうのも大変申し訳ないなと思っていましたので、修理費の80万円をこちらで立て替えることにしました。
戻ってくるとは分かっていても、大きな金額だったのでどうしようかなとかなり迷いました。評価損が取れる確信もないというか確率は低そうでしたし、もう評価損は諦めようかなと思うことも。
ただ、ここで「修理費を自分で立て替えて支払った」ということが、全然諦めるつもりないなと保険会社に思わせる行動になったのかもしれないなと、今思っています。
というのも、評価損が認められましたと連絡が来たのは、立て替え払いを行ってから1週間という短い期間だったのです。
大きなお金が一時出て行ってしまうのは心許ないですが、この行動によって評価損の勝ち取りに一歩前進することは間違い無いと確信してます!
このような場面に遭遇したら、絶対に評価損は手に入ると信じて、立て替え払いを決断しましょう。
結局評価損はいくらになった?
最後になりましたが、実際にどれだけの評価損額が支払われることになったかをお伝えします。
相手保険会社からの提示額は、修理費の10%という額でした!
修理費は80万円ほどでしたので、8万円ということになりますね。
弁護士の方からは、18万という事故減価額証明よりも低い数字なので、ここからまた訴訟などして粘ることも可能だということを伝えられましたが、私はこの数字で納得して終わろうと決断しました。
理由としては以下の通り。
- 軽自動車で20%というような数字が出るのはかなり稀らしい
- そもそも、軽自動車で評価損が認められた事例も少ない
- 軽自動車だって評価損出せるんだぞというのを示したかったので、これで満足してしまった笑
- 10万分は、一括査定でいい査定を出せばいいかなと思う笑
- 早く修理費分が通帳に戻ってきて欲しい笑
もしかしたら、保険会社の戦略なのかもしれませんが、それもいいでしょう。
とにかく、軽自動車でも評価損は認められるんだぞということを、私自身の経験で示すことができましたので、とても満足しています。
まとめ
まとめとして、これまで記載してきたポイントを紹介して終わりにしたいと思います。
- 事故ったら、修理した時に「修理歴」か「修復歴」になるかを確認!
- 「修復歴」になってしまうなら、評価損を頑張って獲得しよう!
- 弁護士特約を使って、評価損について相手保険会社と戦ってもらおう!
- 弁護士特約は、家族の車両保険でも使えるぞ!
- 評価損獲得のために、「事故減価額証明書」を取得しよう!
- 損獲得のためには、一時修理費を支払わないといけない場合もある!
自分の車は安いから〜と言って、評価損を諦めないでください!少しでもこの記事が助けになれば幸いです。