こんにちは、自称試乗マニアのくるすぺです。
今回は、V40 Classicの試乗インプレを語ります。実は結構前に一日試乗キャンペーンが当たり乗っていたのですが、ここまで出すのが遅れてしまいました。
そして、先日、2019年を持ってV40の生産終了が発表されました。寂しい。
私としては、次期モデル発表が決まった段階で、この記事を書きたかったです。次のも楽しみだけど熟成された最終形態モデルもいいぞ!ってのを書きたかった…
決まったもんは仕方ありません。できる限りV40さんの魅力をお伝えできればなと思います。
お世話になったのはボルボ・カー金沢さん。この度はありがとうございました。
V40 T3 Classic Edition 〜試乗マニアによる試乗インプレッション〜
- グレード・価格・スペックなどの基本的な情報について(簡単に)
- 静的質感について(簡単に)
- 動的質感について(メイン)
- 5つのポイントで動的質感の採点評価
こんな流れで話していきます。写真もたくさん紹介しますが、本記事では動的質感をメインに語っていきます。
V40の基本情報を紹介
試乗インプレを語り出す前に、まずはV40の基本的な情報について簡単にお伝えしていきます。
本ブログ独自の採点方式を利用したパワートレイン評価(S~Gで評価)もここで紹介します!
グレード展開・価格
今回試乗させていただいたのは、特別仕様車に分類されるT3 Classicです。最上級モデルのInscriptionに+αの装備が追加される形。
で、Inscriptionから何が追加されるかというと、以下の2つ。
- パノラマガラスルーフ
- リアシートヒーター
そして価格は428万円。Inscriptionは414万円なので、+14万円でこれらの装備が付いてくる感じとなります。
サンルーフは思ったより開放感が大きくて良かったです。後席の圧迫感を解消してくれる存在にもなりますね。
こういった追加装備は魅力的ですが、個人的には「Classic」である証が欲しかったなーというのが正直なところ。
あまりボルボに詳しくないので、Classicってこういうものなのかもしれませんが、なんか特別感欲しいなと思ってしまうのは私だけでしょうか。
また、全グレード展開は以下の通り。パワートレインはT2, T3, D4, T5(特別仕様車)の4種類がありますが、それらの数値的評価は後述します。(D4ってまだ買えるのかな…?)
- T2 Kinetic:299万円
- T3 Kinetic:339万円
- T3 Momentum:384万円
- T3 Inscription:414万円
- D4 Kinetic:369万円
- D4 Momentum:414万円
- D4 Inscription:444万円
上で紹介したのが標準グレードたち。さらに以下の特別仕様車が用意されています。
- T3 Tack Edition:368万円
- T3 Classic Edition:428万円
- D4 Dynamic Edition:429万円
- T5 R-DESIGN Final Edition:469万円
個人的には「T3 Tack Edition」がなかなか良い感じ。
「テキスタイル」と呼ばれるホワイトとグレー基調のシート、そしてアルミニウムのセンターパネルの調和が素晴らしいです。
ベースはKineticで、価格も368万円。私が今買うならこれを選ぶかも。
また、新車の2年延長保証がサービスとなり、5年長期保証が無償でつくみたいですね。これはありがたい。
詳細は公式HPをご参照ください。
スペック ~くるすぺ独自のパワートレイン評価~
基本スペック(T3) | ||
---|---|---|
サイズ | 4,370 x 1,800 x 1,440 | |
重量 | 1,480kg | |
エンジン | 1.5L直列4気筒ガソリンターボ | |
ミッション | 6AT | |
最高出力 | 152PS/5,000rpm | |
最大トルク | 250Nm/1,700rpm | |
燃費・燃料 | 16.5km/L・ハイオク(JC08モード) | |
駆動方式 | FF | |
サス(前) | マクファーソンストラット式 | |
サス(後) | マルチリンク式 | |
パワートレイン別情報 | ||
T3 |
価格帯 | |
339〜428万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
C 66.7点 |
B 75.4点 |
|
T2 |
価格帯 | |
299万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
D- 51.1点 |
C+ 68.8点 |
|
T5 |
価格帯 | |
469万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
A+ 89.7点 |
A+ 88.1点 |
|
D4 |
価格帯 | |
369〜429万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
B 77.3点 |
S- 92.0点 |
T3は、ザ・扱いやすい点数になりました。点数的には平凡ではありますが、フィーリングは予想以上に良かったです。動的質感編でも語ります。
乗った感じT3で十分楽しめるなという印象でしたが、T5, D4の点数見ると、これも乗りたくなってしまいますね笑
V40 Classicの静的質感について少し語る
一眼で撮影してきた写真それぞれに一言コメントを添えました。
エクステリア
V40のエクステリアは本当に洗練されていますね。縦ラインが入ったグリルとトールハンマーのデイライトは一目でボルボと分かるデザイン。
かっこいい?美しい?
なんか一言で表せない雰囲気を持っている車だなと思うところがある車です。
インテリア
インテリア空間は、流石にやや”古さ”というものを感じます。
ダッシュボード周りだったり、液晶画面だったり、センターコンソールの物理スイッチだったり。
でもね、すごい落ち着くんですよ、この空間。
先進性だけが全てではない、そんな風に感じさせてくれる、居心地のいい室内空間を提供してくれています。
V40 T3の動的質感について熱く語る
素人目線ではありますが、乗ってきて感じたことを、自信を持って!素直に!正直に!お伝えしていきます!
想像以上にいいぞ!T3エンジン
まず驚いたのはT3エンジンの質感の高さ。
本当はD4と呼ばれるディーゼルに乗りたかったのですが、こちらは一足先に生産停止となり、ClassicもT3オンリーという布陣です。
正直T3を甘く見ていましたね。これは普通の1.5Lガソリンターボエンジンと思ってはいけない。
とにかく軽快でスムーズ。これに尽きます。
発進時から滑らかに軽く、そして「静かに」発進してくれる感じ、非常に余裕を感じさせてくれるフィーリングです。
XC40に乗った時も思いましたが、エンジンっぽさが薄いんですよね。エンジン音がとても小さく抑えられていて、不快な音が入ってこない、そして、モーター走行のような滑らかな加速フィールを持ち合わせています。
私はプジョー乗りということもあり、プジョーの1.2Lや1.6LのPureTechエンジンが大好きなのですが、それに勝るとも劣らないエンジンだと感じるほど。
V40には「Sモード」という走行モード設定があるんですが、これに設定してあげてマニュアルシフトなんかで操作すると、なかなか刺激的な加速も味わうこともできます。
2速で引っ張って伸びていく感じもすごく気持ちいい。音の質感も高いから気持ちよく感じるんでしょうね。
でもね、このT3エンジン、現行でいうとV40にしか設定ないんですよね。。
V40が生産停止になれば、このT3を味わえる車はいなくなってしまう。
本当に寂しいし勿体無いと思ってしまいます。
スポーティな味付けのハンドリング性能
ボルボ車に乗ったのはこれで3度目。これまで、XC40、V60に試乗させていただきました。
そして今回のV40。
全ての車に共通して感じたポイントは、ステアリングが想像以上にクイックであるということ。
ステアリングを切った時の反応の速さもそうですが、ギア比的なところでも結構クイックな味付けになっていると思います。
このステアリングがね、なかなか気持ちいいのですよ。
少し舵を切っただけで、すっと鼻先が思った方向に向いてくれるので、コーナーやレーンチェンジがすごく気持ちいい。
ステアリングはドイツ車ほどのどっしりとした重たさは感じません。かるーくスッと曲がってくれちゃいます。
軽めではありますが、路面の状況はしっかり捉えてます。ステアフィールも悪くないです。
エンジンも軽快ですが、ハンドリングという部分もかなり軽快に仕上げてくるのがもしかしたらボルボの特徴なのかもしれません。
私の勝手な印象かもしれませんが、ボルボっていうと走りに関してはゆったりと走るのに向いているのかなーなんて、乗らせてもらうまではそんな印象を抱いていました。
ですが、実際は真逆と言っても過言ではないほどw どの車を乗っても真逆の印象でした。
エンジンとハンドリングの軽快さがうまい具合にマッチして、楽しい走りというところをうまく引き立ててくれている、ボルボの「運転の楽しさ」に対するこだわりを、少し感じることができたような気がします。
マイルドで棘のない乗り心地
ここまでV40の軽快さをお伝えできたかなと思いますが、乗り心地はしっとりとした印象が強いです。
リアサスにはマルチリンク式サスペンションが搭載されていて、かなりマイルドな乗り味。1クラス上の車に乗っているような上質感を感じる乗り味です。
段差があるような場面でも、入力をしっかり吸収して人に伝えません。
妻を後席に乗せてドライブをしていましたが、妻も乗り心地の面ではかなりいい感じだと喜んでました。
サスペンションがうまく働いてるんだろうということで、敢えてでこぼこが大きい道でも走ってみたりしましたが、非常にうまくいなしてくれました。ガツガツ来ないんですよね。
でこぼこ道を走る動画も撮影しています。後日Youtubeにアップする予定です。
敢えて苦言を呈するなら、上下の揺れに対する収束がやや遅いかなというところ。
個人的な好みとしては、もう少し揺れの収まりが早いといいなと感じてます。
マイルドさというところを重視した結果だと思いますが、エンジン、ステアリングの軽快さとのバランスを考えると、少しアンバランスな印象も抱きました。けど、これがいい個性なのかもしれない。
これがD4とかになって重量が増えた時にどういった乗り味になるのか、非常に興味もあって復活してくれることを願っていたのですが。。
静粛性の高さとharman/kardonオーディオ
静粛性もこのクラスではかなり良く出来ている方だと思います。
エンジンに対する静粛性もそうですが、風切り音とかそういう不快な音をしっかり排除できている。設計は古いかもしれませんが、動的質感という面では全く古さを感じさせません。
ロードノイズはエンジン音の静粛性が高いが故にやや気になる場面もありましたが、ブルブルとした嫌な振動感は伝わってこないので、総合的に考えるとあまり気になりません。
そして、この静粛性をさらに活かすのがharman/kardonの10スピーカー。
これはInscriptionでは標準装備ですので、Classicでももちろん標準で装備されてきます。魅力度はとても高いです。
サラウンド感も非常に気持ちがよく、音が刺々しくないんですよね。
室内の静粛性が高いので、小さい音で流していても、音が上質なことが伝わってきます。
ここも妻はかなりいい感じと言ってました。
harman/kardonの音も動画撮影済み。後日Youtubeで投稿予定です。
V40 T3の動的質感評価まとめ
- 加速感 … 8.5/10点 A+
- 乗り心地 … 8.0/10点 A
- 静粛性 … 8.0/10点 A
- 操舵性 … 8.0/10点 A
- 楽しさ … 8.0/10点 A
総合得点:81/100点 A
結構尖った走りをしてくれる子なんだけど、なんだかんだうまくまとまっている不思議な子でもあると思う。
T3エンジンは想像以上に良かった。
ボルボは楽しいぞ!というのを、一番身近に感じれる車。V40がなくなるのは本当にもったいないと感じてしまう。
だけど、Cセグメントから撤回して、ボルボがどう動いてくるのか楽しみにしている自分もいる。
個人的思いとしては、やっぱりワゴンで勝負して欲しい。SUVもいいけど、主軸はワゴンでいて欲しい。
そう、V50なんかが復活してくれたらとても面白い存在になると思う。
ボルボさんお願いします。
最後に 〜その他オススメの車を紹介〜
いや〜面白い車でした。試乗マニアが選ぶCセグメントハッチバック集なんて記事も書いてますが、生産終了にならなければランクインさせていたかもしれません。
最後に、V40に興味があるあなたにオススメしたい車を2台と、V40が気になる方にオススメのブログを紹介させていただきます。こちらの試乗記も是非合わせてご覧になってみてください。
プジョー 308
トータルバランスが非常に優れたCセグメントハッチ。最近8ATになった1.2Lガソリンターボモデルに試乗させていただきましたが、更に魅力度を増しています。
ルノー メガーヌ
4CONTROLというルノースポールならではの技術を搭載し、この車でしか感じることができないコーナリングを楽しめる車。
308もそうですが、フランス車はCセグハッチベースのワゴンモデルを毎回用意してくれます。これが本当に嬉しいところ。
ボルボにもそういったところを期待してしまってます。(V50切望)
そして、最後の最後、V40が気になるあなたへオススメのブログというのは、「about VOLVO」。ここに辿り着いている人であればご存じの方が多いかもしれません。
ブログを運営しているマコさんの愛車がV40(D4)なのです。
V40のことならマコさんに聞けばなんでも答えてくれると思います笑(多分)
その他にも色々な車の試乗レビュー記事を書いています。他の試乗レビュー記事も是非チェックしてくださいね!
- 謝辞
快く試乗させていただきましたボルボ・カー金沢さんにこの場を借りてお礼申し上げます。
ご近所の方でV40に興味を持たれましたら、是非とも立ち寄ってみてください!