どうも、自称試乗マニアのくるすぺです。
今回は、メガーヌのステーションワゴン版となる「スポーツツアラーGT」の試乗レポートをお届けします。
スポーツツアラーGTという選択肢、かなり渋くて良いと思うんですよね〜!GTもルノースポール製になるので、走りも申し分ありませんよ!
メガーヌはGT、スポーツツアラーGT、R.S.と3種類全て試乗済み。スポーツツアラーGTも2回目の試乗となりますが、次期愛車の有力候補ということもあり、改めて試乗させていただきました。
ブログ仲間のUUさんが乗ってこられていたので、それに触発されたというのもあります笑
あと、Cセグメントハッチバックオススメ集という記事で、メガーヌを長らく1位にさせてもらっているのですが、それの再確認もしたかったというのもありました。(今回試乗したのはワゴンになりますがw)
お世話になったディーラーさんは、ルノー金沢中央さん。このディーラーの営業さん御三方が中々濃いキャラクターでして、車好きには堪らない空間だと思います笑 お近くの方は是非一度訪れてみてほしいです。
メガーヌスポーツツアラーGT 〜試乗マニアによる試乗インプレッション〜
- グレード・価格・スペックなどの基本的な情報について(簡単に)
- 静的質感について(簡単に)
- 動的質感について(メイン)
- 5つのポイントで動的質感の採点評価
こんな流れで話していきます。写真もたくさん紹介しますが、本記事では動的質感をメインに語っていきます。
メガーヌスポーツツアラーの基本情報を紹介
試乗インプレを語り出す前に、まずはメガーヌスポーツツアラーの基本的な情報について簡単にお伝えしていきます。
本ブログ独自の採点方式を利用したパワートレイン評価(S~Gで評価)もここで紹介します!
グレード展開・価格
- スペースツアラーGT:354万円
ワゴンタイプのスペースツアラーは1グレード展開のみ。ボディカラーも3色の展開しかなく、非常にシンプルな構成です。
そうそう、GT Lineという1.2Lガソリンターボモデルのルノースポール製じゃないグレードも存在していたのですが、日本国内での需要が低く、日本ではグレードが廃止となりました。
海外では需要も多いそうですが、日本人は上のグレードを選びたがる傾向があるとか笑(プジョーの営業さんもよく仰ってました。)
ただ、このGTというルノースポール製のグレードですが、マイナーチェンジに伴い消滅する可能性もあるかもしれないとのこと。
ルノースポール製はR.S.だけに特化し、GT LineをR.S. Lineという名称で販売する、という方向性になりそうな予感。。。
個人的に、この「GT」というグレードが、価格的にも走行性能面的にも、最もバランスの優れた魅力的なグレードだったので、もし本当に無くなるのだとしたら残念で仕方ありません。
この魅力的なGTが選べるのも今のうちかもしれません。気になっている方は、早めの試乗をオススメします。
スペック ~くるすぺ独自のパワートレイン評価~
基本スペック | ||
---|---|---|
サイズ | 4,635 x 1,815 x 1,450 | |
重量 | 1,480kg | |
エンジン | 1.6L直列4気筒ガソリンターボ | |
ミッション | 7DCT | |
最高出力 | 205PS/6,000rpm | |
最大トルク | 280Nm/2,400rpm | |
燃費・燃料 | ?? km/L・ハイオク | |
駆動方式 | FF | |
サス(前) | マクファーソンストラット式 | |
サス(後) | トーションビーム式 | |
パワートレイン別情報 | ||
1.6Lガソリン | 価格帯 | |
354万円 | ||
独自の採点方式による評価 | ||
パワー | トルク | |
A 83.1点 |
A- 80.6点 |
メガーヌスポーツツアラーの内外装について少し語る
撮影してきた内外装の写真を、一言コメントを添えながらご紹介します。
エクステリア
ドドン!めちゃかっこいくないですか!? 「ブルーアイロンM」という鮮やかな青色もメガーヌによく似合う色で、存在感も抜群です。
地味に嬉しいのが、この色は有料色ではないということ。ホワイトだけ22,000円の有料色ですが、他の輸入車メーカーに比べると良心的な価格設定で嬉しいポイントでもあります。
斜め横からの伸びやかなスタイリングが堪りません。
ちなみにこのホイールは社外品。17インチのスタッドレスタイヤを履いていました。(標準は18インチホイール)
個人的にメガーヌの大好きなところは、このヘッドライト。
デイライトがめちゃくちゃ細くて、繊細な雰囲気が堪りませんね。
スポーツツアラーのサイドビューはこんな感じ!
サイドウィンドウはお尻にいくにつれて上がっていき、ルーフは緩やかに下っていく王道スタイル。
日本で使うにもちょうどいいサイズ感で、使い勝手と走りのバランスが非常に優れた1台に仕上がっていると思います。
斜め後ろからのスタイリングが美しすぎる。。。308SWとはまた違った味が出ていますよね〜。フランス車は見ても走っても面白い。
バックウィンドウとサイドウィンドウを繋げるようなDピラーのブラック塗装も特徴的。
リアのLEDコンビネーションランプも非常に繊細。ラインがいくつも入っているのがわかりますかね?
ヘッドライトも然り、メガーヌのライト系はいつまでも眺めたくなってしまうような雰囲気があります。
インテリア
ドアトリムは質素ではありますが、ブルーのアクセントがちょうどいいスポーティー感を演出しています。
運転席周り全貌はこんな感じ。
初めて見たときは結構好きなインテリアだと思ったんですが、色々な車を見た後に見ると、少し素っ気ない雰囲気もあるなと感じます。
特にセンターパネル周りがフラット感が強すぎる印象。ダッシュボード周りも分厚く、先進的な印象は少し薄いインテリア空間になってしまっているかもしれません。
ただ、CarPlayやAndroidAutoには標準対応しているので、それだけでよければナビオプションを付ける必要がないというのは嬉しいポイント。
しかしステアリングは素晴らしい。適度な小径ステアリングを採用し、本革の手触りも非常に良いです。
一番の特徴は、パドルシフトの存在感かもしれませんね。サイズも大きく、クリックした時の感触も剛性高い感じで非常に気持ちよくシフトチェンジをさせてくれます。
このパドルシフトですが、機能的にも優れていて、左側のパドルを引き続けていると2段以上のシフトダウンを行ってくれるマルチシフトダウンの機能が備わっています。
シートはヘッドレスト一体型のアルカンタラシートを採用。ブルーのステッチがオシャレです。
ヘッドレスト部分にはルノースポールのチェッカーマークが! この演出は憎いですね。
ホールド性も非常に高いです。
後席シートはこんな感じ。サイドサポートは薄めですが、足元空間は必要十分な広さを確保できています。
ヘッドクリアランスも170cmの私が座る分には全く問題なし。
ユーティリティ性も意外と高く、後席エアコン、12V電源が用意されているので、ご家族にも喜ばれると思います。
ラゲッジ容量は580Lと使い勝手にもしっかりと気を配れています。
308SWは610Lと、さらに巨大なスペースを確保できているわけですが、メガーヌの場合は手前の細長い板を立てて仕切り板として使うことも出来ちゃうんです。
メガーヌスポーツツアラーの動的質感について熱く語る
素人目線ではありますが、乗ってきて感じたことを、自信を持って!素直に!正直に!お伝えしていきます!
動的質感はとにかくすごい。これが350万で手に入るって恐ろしいです笑
とにかく4CONTROLがすごい
メガーヌの最大の売りポイントだと思っているのが「4CONTROL」。久々に体感しましたがやっぱりすごい。とにかくすごい、うん、すごいんです。
4CONTROLの仕組みを簡単に説明すると、前輪だけでなく後輪も傾きますよというもの。
低速域では後輪が前輪の逆位相方向に傾き、異次元の小回り力を発揮します。高速域(60km/h以上)では同位相方向に傾き、レーンチェンジの場面などで安定性を高めてくれるという、ロマンあふれる機能なのであります。(高速走行は試せていないので、同位相でのレーンチェンジがどんな感じなのかすごく気になっています。)
とにかく自分が思っている以上に曲がりますので、試乗の際は少し気を付けてステアリングを操作してあげてください笑
自分の感覚では、左折時なんかでは普通の車の8割程度の操舵角でスッと曲がれてしまうような感じがありました。この感覚は本当に異質で、他の車では決して味わえない癖になる魅力を持っています。
ネガなところを敢えて言うなら、慣れるまでが少し時間かかるかもなというところと、これに慣れてしまうと他の車に戻れなくなりそうというところ笑
特性を掴めさえすればめちゃくちゃ楽しいドライビングになることは間違いなし!これでワインディングなんか走ったら最高だろうなと思います。
また、今回はスポーツツアラーということで、ハッチバックよりホイールベースが長くなっている訳ですが、乗り比べてみて感じたのは、ワゴンタイプの方がより4CONTROL感を実感しやすいなというのも改めて感じました。
簡素な絵を書いてみましたが、 後輪の切れ角が同じであれば、 前輪と後輪の距離が長ければ長いほど、後輪の傾きの影響度は大きくなる(はずな)のです。
勿論、メガーヌのハッチバックとスペースツアラーを比べたときに、より小回りが利くのはハッチバックタイプになりますが、メガーヌとその他ハッチバック、メガーヌスポーツツアラーとその他ワゴンをそれぞれ比較したときに、より大きな違いを感じるのはスポーツツアラーとその他ワゴンの比較になるかなと思います。
逆手を取ると、より自然で馴染みやすいのはハッチバックタイプかな。
4CONTROLすげー!をより味わい方には、スポーツツアラーの選択が吉となるかもしれません。是非一度ご体験くださいませ。
硬いのに気持ちいい乗り心地は癖になる
ハンドリングも独特ですが、乗り心地という面でも独特な雰囲気を持っているのがメガーヌ。
GT専用のルノースポール製のシャシーを搭載しており、ボディ剛性は抜群に高いです。フランス車の中ではちょっと圧倒しているかも。長いホイールベースと相まって、安定感抜群の走りを見せつけてくれます。
そして、サスペンションもGT専用設計。
足回りはフランス車としてはやや硬めなスポーティなセッティングになっているのですが、不思議なもので不快感が全然出ないというのが凄いところ。
同じフランス車の308と比べても、明らかに硬さを感じる乗り味なんですが、路面から伝わってくる情報の気持ち良さは同等レベルで良い。
ゴツゴツ感も全然ないですし、段差を乗り越えてガツーンと衝撃が来ることもない。なのに硬い感じはある。凄い不思議な乗り味なんです。
スポーティーさと快適性を高いレベルで実現しているメガーヌ。これが最適解なんじゃないかと思うレベルで個人的には惚れている乗り味。(次期レヴォーグはこれ以上の乗り味を期待したいところ。。)
「ドイツ車とフランス車の良いところどり」というのが個人的にはしっくり来る感想です。
ハッチバックよりもホイールベースが長い分、より快適性が増した乗り味にもなっているかなと思います。
この車、動的質感においては穴が全くありません。
この価格でこの加速感が手に入ってしまうのも驚き
加速フィールも素晴らしいものを持っています。
GTには専用の1.6Lガソリンターボエンジンを搭載し、最高出力はなんと205PS。もうこれは、普通にスポーツモデルと言って出しても良いんじゃないかな。
そしてこれに7速DCT(ルノーはEDCと呼んでいます)が組み合わさるのですが、このEDCの制御も優秀。
駐車場から出ようとアクセルを踏み込んだ最初だけ、ギクシャク感というか、思ったよりもドカンと前に進んでしまった感覚はあったのですが、それ以降は発進も非常にスムーズに決まりましたし、とにかく加速時のシフトアップが切れ目なく決まり、シームレスで気持ちいい。
エンジンフィールは205PSのハイパフォーマンス感を感じさせない穏やかな印象が強く、シルキーで心地よいサウンドです。エンジン音の静音性も抜群に高い。
けどやっぱり205PSも出るので、普通に速いっす。必要十分というレベルは優に超えています。ひっそりと速い感じ笑
欲を言えば、SPORTモード設定時にはもう少し性格が変わってもいいかなと思うくらい。ワインディングなどで使えばまた印象変わるかもしれません。
アクセルワークだけでなくステアリングの性格も変わりますが、ここの変化も少し大人しい感じ。Comfortの設定もありますが、電子制御サスペンションを搭載している訳ではないので、足回りの性格までは変わりません。(4CONTROL制御はモードによって変わる。)
あとは、マニュアルモードでのパドルシフトのシフトチェンジも非常にスムーズで速いです。ただ、シームレスすぎてシフトチェンジ感が薄く、少し物足りない感じがあるかな〜。
ただ、パドルシフト長押しで2段以上シフトダウンできるというのは面白いですね〜。街乗りレベルでは試すことができませんでしたが、ワインディングではかなり重宝する機能だと感じます。
私の5008のパドル操作ですが、2段シフトダウンしようと思って素早く2回クリックしても、2回目のクリックはなかったことにされて1段しかシフトダウンしてくれなかった、なんてことも結構あるんですよね。地味な不満ポイントなんですが、メガーヌであればこう言った不満が出ることはないでしょう。
これが350万そこらで手に入ってしまう。コストパフォーマンスも抜群に高い車だと思ってます。
静粛性のレベルも相当高い
曲がるのが楽しくて、乗り味が気持ちよくて、速い車。この3つが揃ってしまっていればもう勝ちなんですが、メガーヌのすごいところは静粛性の高さ。
私自身、静粛性へのこだわりが薄く、運転が楽しいと音のことなんかすっかり忘れてしまって楽しんでしまう節があり、今まで何度か乗ってきましたがいずれも乗った後、「あれ?静粛性どうだっけ?結構静かだった気がする」程度の感想で終わってしまっていました笑(ごめんなさい)
ということで、今回の試乗では「音」に関しても神経をとがらせて運転をしてみたのですが、やっぱり相当レベル高いと思います。
まず、エンジン音。先ほども言いましたが、200馬力越えとは思えないほどジェントルでシルキーなエンジンフィール。エンジン音に対する遮音性は抜群に高いです。
そしてもう一つがロードノイズ。今回の試乗では17インチのスタッドレスタイヤを履いていたので、ノイズの面では不利な装備ではあった訳ですが、それでも足元から不快な音が全然入ってこないことが分かります。音も小さいですが入ってくる音質が良い。
「スポーツツアラー」という名を持っていますが、まさにこの車はスポーツツアラー。
速くて曲がるのがめちゃくちゃ楽しい「スポーツ」の側面と、乗り心地がよく静かで長距離運転でも快適性が高い「ツアラー」の側面を、相当次元の高いレベルで持ち合わせている車だと感じます。
ただ、ツアラーの要素を完全体にするには、アクティブクルーズコントロールは装備してもらいたかったところですね。。
ACCが付いていないということで、う~んと思われてる方も少なくはないでしょう。ここはマイナーチェンジに期待したいところですが、GTが消えるなんてことになったら目も当てられません。悩ましい。
ちなみに、「オートハイビーム」や「衝突軽減ブレーキ」、「ブラインドスポットモニター(警報のみ )」といった先進安全装備は標準装備されています。
ただ、車線逸脱防止機能は「警報」どまりで、ステアリング制御まではしてくれないというもの。。
ガンとレベルアップして、「渋滞追従ACC」と「車線中央維持システム」が装備されることになったら、真のスポーツツアラーとなることでしょう。
メガーヌスポーツツアラーの動的質感評価まとめ
試乗レポートのまとめとして、5つのポイントで採点評価をさせていただきます。参考程度にお受け取りください。価格帯やボディタイプを考慮した採点になっています。
- 加速感 … 8.5/10点 A+
- 乗り心地 … 8.0/10点 A
- 静粛性 … 8.0/10点 A
- 操舵性 … 9.0/10点 S
- 楽しさ … 8.5/10点 A+
総合得点:84/100点 A
最後に 〜その他オススメの車を紹介〜
最後に、メガーヌに興味があるあなたにオススメしたい車を2台紹介させていただきます。こちらの試乗記も是非合わせてご覧になってみてください。
プジョー 308SW
308SWも、メガーヌとはまた違った味のある乗り味を持っている車。フレンチワゴンはデザイン性もそうですが、走りにおいても不思議な魅力を持っています。
特に1.5Lディーゼルターボエンジンの実力は相当のもの。これまでで一番好きなエンジンかもしれません。
プジョー 508SW
少し価格帯は上がってしまいますが、508SWは是非一度体験しておいてもらいたいクルマの1つです。
アクティブサスペンションを搭載した乗り味は、まさに絶品。先日1日試乗させていただきましたが、もう本当に最高でした。。。(後日動画や記事も投稿予定)
その他にも色々な車の試乗レビュー記事を書いています。他の試乗レビュー記事も是非チェックしてくださいね!