どうも、くるすぺです。
野尻湖オフ第三弾記事ですよー!
今回は乗りたくて乗りたくて仕方がなかった「パサートオールトラック」の試乗レポートをお届けします!
”旅恋写”というブログを運営されている10maxさんがちょうど1年前ほどに購入したパサートオールトラック(通称パサオ)。
10maxさんは以前プジョー308SWに乗っておられて、プジョーユーザー同士という繋がりもありTwitterで仲良くさせていただいてました。
初めて10maxさんの書く文章を見たときには衝撃を受けました。なんて惹きつけられる文章なんだろうと。
そして、撮られる写真がとにかく素敵。
「写真って奥が深いなあ、自分も自分らしい味のある写真が撮れるようになりたいなあ。」
そんなふうに思うようになったのは確実に10maxさんの影響です。
あー、前置きにも関わらずいろいろ書きたくなってしまいます。それほど、今回初めてお会いできたというのは私にとって嬉しかった事柄であった、ということなのです。
では、パサオに試乗してみて感じた魅力を存分にお伝えしていこうと思います!マジのマジでいい車でした!!!
コラボ履歴
・スバル レヴォーグ(UUさん)
・アバルト 595コンペティツィオーネ(タカヒロさん)
・プジョー 3008(UUさん)
・プジョー 308SW(まこまちさん)
・VW ゴルフRヴァリアント(でぃーたさん)
・ホンダ N-ONE RS(UUさん)
・VW パサートオールトラック(10maxさん)★本記事
・フォード フィエスタ(tet氏さん)
VWパサートオールトラックに初試乗!
フォルクスワーゲンにしか許されないデザイン
私が508SWで野尻湖に到着した瞬間、「かっけ〜!」という賞賛の声が聞こえてきます。
「リアのショルダーラインヤバイですね!」など褒められたいポイントを褒めていただいて(決して私が褒められているわけではないが)、到着してすぐにホクホクしておりました。
が、それと同時に、私はパサートオールトラックの機能美あふれるデザイン”センス”に心が奪われそうになっていたのです。
Simple is best.
こんな言葉を発するのは簡単ですが、シンプルでかっこいいものを作るって最強にむずいと思うんですよね。
パサートオールトラックのエクステリアは、決して退屈なデザインではありません。凄いでしょ?感を無闇にひけらかさない、奥に秘める高度なデザインセンスにホクホクするべきデザインなのであります。
10maxさんによるこちらの記事も是非ともチェック!
写真で見るよりも実物の方がより迫力を感じる存在でした。
車高30mmアップ、樹脂フェンダーの搭載。これがさらにデザインバランスを引き上げているのでは?と感じるほど、ずっと眺めていたくなるプロポーションでした。
そして何より、10maxさんにめちゃくちゃ似合ってた! 一心同体感というんでしょうか、お互いが「心の友よ〜!」と相思相愛している感じがすっごい伝わってくるのです。
パサオが積んでくれていた折り畳みテーブルのおかげで、4人で快適にハンバーガーを食すこともできましたw
なんだかパサオが誇らしそうな顔をしているように見えました。かわいい。
いい車に乗ってる感
これまで数々の車に試乗させていただいてますが、いい車(好みだと思う車)だと一番感じる場面は、走り出した瞬間がほとんどだったかなと思ってます。
モータージャーナリスト五味さんが、「走り出した瞬間の感覚は大事にした方がいい」という発言をされていた記憶がありますが、禿同です。
低速での路面のいなし、ステアリングの感覚、静けさ。この辺りの感覚を最大限に研ぎ澄ませてから第一印象を感じ取りましょう。
……
という前置きは何のためにあるかと言うと、パサートオールトラックがまさに”それ”を感じさせてくれる車であったと言うことです。
厳密に言えば、ドアを閉めた時からもう良い車に乗ってる感じがプンプンしました笑
剛性の高いドア、ドスンと閉まる音の後にくる静けさ。
そして走り出した時の滑らかな加速とステアフィール。もうこれは間違いない車です。
全てにおいて秀でたものを持っている総合バランスの高さ。
車作りのことは何も分かりませんが、1つのポイントだけめちゃくちゃ秀でた車を作るよりも、全てにおいてそれぞれ少しだけ秀でた車を作る方が何倍も難しいことなんじゃないかなと、思っています。
パサートオールトラックはこの総合バランスが凄まじく高いのであります。だからこそ乗った瞬間に「いい車だなあ」と感じることができた。
フォルクスワーゲンの車作りにおけるポテンシャルの高さには恐ろしさすら感じます。やっぱりすごいメーカーだ。
全てにおいて秀でたものを持ってますが、分かりやすい「いい車」感は静粛性の高さから感じます。
どんな場面を走っていてもとにかく静か。ざらついた路面を走っても、速度を上げても、室内に入ってくる音量、音質が一定で保たれているような感覚があるのです。
この音に対する対策力はメーカー随一と言ってもいいくらいじゃないでしょうか。
ただパサオがすごいのは、先ほども言った通り「全て」において秀でているものを持っているということ。
決して静かなだけな、いい車”風”を演じている車ではないのです。
2.0TDIはマニュアルモードで楽しむべき
最も強く訴えたいのが、フォルクスワーゲンの2.0TDI(ディーゼルエンジン)はめちゃくちゃ良いぞということ。
数年前にパサートヴァリアントTDIを試乗させていただいたときにも同じことを思いましたが、改めて感じたポイントです。
何がいいかと言いますと、何もかもがいいのです。笑
……
で終わりでは味気ないので、個人的に魅力的だなと思う部分を語ります。
一つはエンジン音の質感。アイドリング時や低速時はややディーゼルらしい音も聞こえてきますが、なぜか回転数が上がるにつれてディーゼルっぽくなくなってきます笑
前述しましたが静音性への対策はめちゃくちゃ強固にやってる印象。ディーゼルエンジンとは思えない心地よいエンジンサウンドが適度に室内に入ってくる感覚は、上質以外の何者でもありません。これはパサートの特権でしょう。
個人的な好みだけで言えば、今まで乗ってきたディーゼルの中で音の質感はNo.1と言ってもいいくらいです。
そして、この音の良さを生かしてくれるのがエンジンの特性。
1900回転で400Nmという大トルクを発生させてしまうエンジンではあるのですが、異常なまでによく回ります。なんでこんなに回せるんだろうと不思議になるくらい笑
私は以前プジョー5008 GTという同じようなスペックを持つディーゼル車に乗っていましたが、低回転からのグイッとトルクは5008の方があったような印象。その分、5008は3000回転以降あまり気持ちよく回ってくれない感覚がありました。
パサートオールトラックの2.0TDIは、それとは全く別物のフィーリングになってます。同じディーゼルなのにこんなに違うのは面白い!
エンジン音の質感が良いのでガンガン回したくなる気持ちが生まれますが、その思いに対して車がしっかりと応えてくれる、そんなドライバー思いのジェントルマンなのであります。
試乗される機会があれば、この回るエンジンを体感するために是非ともマニュアルモードを駆使してください。お願いです。
今回、ついつい楽しくて試乗時間の大半をマニュアルモードで終えてしまいました…笑
2速、3速で踏み込んだ際に「グィーーーン」と回っていく感覚は、音質の良さも相まってガソリン車に乗っているのかと錯覚を覚えるほど。レッドゾーンは5000回転でしたが、楽に超えそうになってしまって(すいません、ちょっと超えたかも…)慌ててシフトアップしたくらいです。
回るディーゼルと言えば、プジョーの神エンジンこと1.5 BlueHDi。マコさんの308SWもマニュアルモードでめちゃくちゃ楽しませてもらいました。
これは甲乙つけ難い。ディーゼルエンジンのポテンシャルは未知数だ。
機会があれば、UUさんの3008 2Lディーゼル、マコさんの308SW 1.5Lディーゼル、そして10maxさんのパサオ 2.0Lディーゼル、更にはtogariさんのCX-30 1.8Lディーゼル(改良後!)というディーゼルをいっぺんに乗り比べしてみたいです。
話前後しまくって申し訳ないですが、2.0TDIに組み合わされるのは6速湿式DSG。DSGとマニュアルモードの相性も抜群でした、これはかなり羨ましい。
マイナーチェンジ後のパサートには7速湿式DSGが採用されているようで、ここの違いがフィーリングにどう変化をもたらすのか気になるところです。発進加速のダイレクト感はもしかしたら良くなっているのかも?
強いてイチャモンを付けるとしたら(10maxさんも仰られてましたが)Dモードでの発進加速がややもっさりかなというのと、アイドリングストップからの復帰がもうワンテンポ早く来てほしいことくらいです。
内外装はマイチェン前の方が好き派ではありますが、こういったあたりが更に洗練されているのかもと思うと新型にも非常に興味が湧いてきました。
ただ、単純な上位互換にはなり得ないと思っていて、それぞれ異なる良さというものは見つかるはずです。
5008も6速だったのがマイナーチェンジで8速になった経緯があり、とても羨ましく思ってましたが、6速ならではの楽しさというのは確実にありましたから。
って、エンジンの話だけでこんなに長くなってしまった!!
まとまりなくてすみませんが、これだけ語りたくなるほど魅力的なパワートレインであるということです。
パサートのディーゼルは絶対に体感しておくべきパワートレインだ!!!
視点が高いのにフラットライド
パサートオールトラックの最低地上高は、通常のパサートよりも30mm高い160mmという設定。
高々3cmではあるのですが、運転席に座ったときに感じる視界の広がり感はそれ以上に感じます。SUVほど高くは感じないちょうどいい具合をうまく突いているんですよね。
この良好な視界感は非常に魅力的なのですが、一方で気になってくるのは腰高感ある乗り味になっていないかという部分。どういった味付けをしてくるんだろうかと非常に興味津々だった部分です。
結論から言うと、嫌な腰高感は皆無です。この乗り味の仕上げ方は凄い。
背の高さを感じさせないフラットな乗り味は流石フォルクスワーゲンと心の中で唸ってしまうものでした。
特に「横方向」への揺れ感、ズレ感がかなり少なく抑えられているんじゃないかなと感じてます。
剛性の高いシャシー、電子制御ダンパー(DCC)、4MOTIONといったところが上手く働いているんだろうなあと思うんですが、もう一つ着目したいのが、装着しているタイヤ&ホイールです。
履いているタイヤは「コンチスポーツコンタクト5」。タイヤサイズは「245/45R18」となっています。
タイヤのことはあまり詳しくないですが、非常に剛性の高いタイヤなんじゃないかなと。
UUさんが試乗されているときに「ちょっとタイヤのタッチが硬いかも?」と言う話をされていましたが、確かにややコツコツ感が強いタッチの強さを感じます。普段ミシュランのタイヤなので余計に、かもしれませんが。
タッチが硬い = 剛性が高い(変形しづらい) = 横方向のズレ感が少ない、という風に繋がっているのではないか、というまた私の妄想癖が出てきてしまいました笑
タイヤでいなす感じではなく、脚の動きでしっかり捌いている感じがするんですよね。その分タイヤがしっかり受け止めてコツコツ感は多少入ってくる感じ。
このタイヤってオールトラック専用タイヤとかではないのかなあ? 地上高が上がるオールトラックだからこそ選んだんじゃないのかなあ、とか考えてみたり。
数十分の試乗でこれだけ色々妄想させてくれるパサオは凄い。笑
Peugeot 508 SWとは別のベクトルの心地良さを持つPassat Alltrack。
本当はもう少し両者の違いについても語りたいけど、上手くまとめられる気がしないのでまた機会があればということで笑
ハンドリングは理想系に近い
ハンドリングは完璧と称したいです笑
あらゆる速度域、コーナーの角度でも、とにかくスムーズで滑らか。操舵角がバシッと一発で決まる感覚が堪らなく気持ち良かったですね〜。
車速に応じてステアリングギア比が変わる「プログレッシブステアリング」も搭載されているようなので、ワインディングでもガンガン楽しめそうでした。
プジョーの小径ステアリングの機敏さも非常に魅力的なものだと思っていますが、508にはパサオのようなステアリングが欲しかったかも、と思ってしまうほどの出来栄えでございました。
特にSPORTモードのステアリング特性が好みでした。
NORMALと比べて反力感がグッと増し、低速域でも高速域でもステアフィールがとにかく心地良いんです。上質さに少しスポーティさが加わってくれるような感じ。
フォルクスワーゲンのDCCは、ステアリングだけSPORTとか柔軟にカスタマイズできるのも良いんですよね。プジョーはこれができないので羨ましい限りです。
あと、コーナー、左折時のロールはかなり抑えられていて安定感の高さをヒシヒシと感じました。
4MOTIONならではのリア駆動を使ったコーナリング捌きは絶品ですぞ。
やっぱり出来のいい4WDは面白い。
次は4WDモデルを狙ってみたいな〜という思いを抱きつつ、思う存分楽しませいていただきました!
最高の出会いに感謝
パサートオールトラック。
この車は、車の本質をしっかりと公平に評価できる方のみが所有できる車なんじゃないかなと思ったりします。
見た目はインパクトがある訳ではないし、走りもどこかが突き抜けた特徴的なものを持っている訳でもない。(いや、このディーゼルは突出していると言っても良いんですが笑)
しかし全ての要素がバランス良く高水準に保たれている。
この凄さを理解することができ、そこに所有満足度を感じ取ることができる方が選ばれる車だと思うんです。(遠回しに10maxさんのチョイスを賞賛しているのです。)
2年前に勇気を出してUUさんとお会いし、それから車とブログを通じて沢山の出会いを頂きました。
改めてこういう機会を作っていただいた皆さんに感謝です。この繋がりは大切にしたい。
ということで野尻湖オフについては今回でおしまいですが、次回もオーナーさんの車のレポートをお届けします。
その車はフォード フィエスタ。
欧州フォードが2014年に国内で販売したフィエスタ。
これがとてつもなく気持ちいい車に仕上がっているのです。
欧州フォードに馴染みのない方も多いと思います。(私もその一人でした。)
しかしこの走りを体感したら欧州フォードの虜になることは間違いなし! 国内導入復活の期待を込めて、魅力を存分に伝えていきたいと思います!
コラボ履歴
・スバル レヴォーグ(UUさん)
・アバルト 595コンペティツィオーネ(タカヒロさん)
・プジョー 3008(UUさん)
・プジョー 308SW(まこまちさん)
・VW ゴルフRヴァリアント(でぃーたさん)
・ホンダ N-ONE RS(UUさん)
・VW パサートオールトラック(10maxさん)★本記事
・フォード フィエスタ(tet氏さん)
パサートオールトラック スペック
サイズ | 4,780 x 1,855 x 1,535 | |
---|---|---|
重量 | 1,680kg | |
パワートレイン | 2.0L直列4気筒ディーゼルターボ / 6DCT | |
最高出力 | 190PS/3,500rpm | |
最大トルク | 400Nm/1,900rpm | |
燃料・燃費 | 17.3km/L(JC08)・軽油 | |
駆動方式 | 4WD | |
サス(前) | マクファーソンストラット式 | |
サス(後) | マルチリンク式 | |
パワートレイン情報 | ||
2.0TDI | パワー | トルク |
B 72.5点 | A+ 89.2点 |