2018年2月にマイナーチェンジを迎えたヴェゼルに試乗してきました。その中でもスポーティなグレードのHYBRID RSモデルに試乗してきました。
正直ヴェゼルなめてましたね。想像以上にパフォーマンスの高い車です。今更ながら初めてヴェゼルに乗ったのですが、RSの虜になりそうです。
マイナーチェンジ情報の詳細は別記事にまとめていますので、もしよろしければそちらもご覧になってください。
本記事では、年間100台ペースで試乗している自称「試乗マニア」ならではの視点でレビューをさせていただきます。また、以下要素に関して勝手ながら採点評価をさせていただきます。
- エクステリア
- インテリア
- 走行性能
最後にまとめとして、私が感じたGood PointとBad Pointを紹介します。また、撮影してきた動画をYoutubeにアップしましたのでそちらの動画もご紹介します。
どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
【マニア試乗記】ホンダ 新型ヴェゼル HYBRID RS (2018 MC)を採点評価! コンパクトSUVとは思えない剛性感のある走り!
まずは、価格やスペックなどの基本情報を紹介します。
ホンダ 新型ヴェゼルの基本情報の紹介
価格は207万〜292万円です。Honda SENSINGが全車標準装備でありながらこの価格帯はかなりコストパフォーマンスが高いですね。
ちなみに今回試乗したHYBRID RSグレードは281万円となります。そしてRSグレードにはFFモデルしかありません。
ヴェゼルの最大のライバルと言えば、やはりトヨタのC-HRになると思いますが、さらに三菱から強力なライバルとなるエクリプスクロスが発売されています。エクリプスクロスも素晴らしい車でした。
HYBRID RSの基本スペックは以下の通りです。
サイズ | 4,340 x 1,790 x 1,605 |
---|---|
重量 | 1,310kg |
エンジン | 1.5L直列4気筒 NA + ハイブリッド |
ミッション | 7速DCT |
最高出力 | 152PS/6,600rpm |
最大トルク | 19.2kgm/0rpm |
燃費・燃料 | 25.6km/l・レギュラー |
エンジンとハイブリッドシステムですが、1.5L i-VTEC + i-DCDという組み合わせ。i-DCDはミッションに7速DCTを組み合わせるという異色のハイブリッドシステムです。
で始めたころはDCTのギクシャク感に不満を持つユーザーが多かったようですが、今回のマイナーチェンジでその辺りを改善してきたとのことです。こちらに関しては試乗でしっかり確認してきました。
また、本ブログ独自の採点方式による最高出力、最大トルクを重量で割った値のトルクウェイトレシオの採点結果は以下のようになっています。
ライバルのC-HRと比べるとパワー性能は段違いです。ハイブリッドシステムで立ち上がりから最大トルクを発揮して発進時の加速を助けてくれるので、点数以上のトルク感は感じることができています。
1.5Lガソリンモデルもありますが、そちらは顕著にトルク不足が目立つと思いますが、そこをi-DCDというハイブリッドシステムでうまく補った形になりますね。燃費のためというよりも、余裕のある走りを楽しむためにハイブリッドモデルを選ぶのが吉だと思います。
ホンダ 新型ヴェゼルのエクステリア評価
まず、マイナーチェンジでどこが変化したかをご紹介しましょう。エクステリアの主な変更点は以下4点です。
- ヘッドライトの形状変更(ジュエルアイの採用)
- フロントグリル、フォグランプ周りの形状変更
- リアランプ周りの変更
- バンパーの変更
この辺り注目しながら写真をご覧ください。
デザインの変更は少ないのですが、ヘッドライトのデザインにジュエルアイが採用されたことによりかなりカッコよくなりましたね。スポーティな印象が際立ちます。
正直、旧ヴェゼルのフロントフェイスにはあまり魅力を感じていなかったのですが、見違えるようにカッコよくなりました。(というより自分の好み顔になりました。)
オデッセイのマイナーチェンジでもジュエルアイ採用してくれてたらな…そうしたらオデッセイ購入してたかも。(ちなみにプジョー5008を購入しました。)
ちなみにRSグレードの外観の特徴は以下です。
グリルがスポーティなメッシュ形状になってたり、ブラックのガーニッシュ、ドアミラーが採用されています。今回展示車のボディカラーがブラックだったのでこの辺り分かりづらいかもしれませんね。
ジュエルアイ美しいです。。。
分かりづらいと思いますが、RS専用のサイドガーニッシュが採用されています。赤や青のボディとの組み合わせが良さそうな印象です。
リアドアはドアハンドルがウィンドウ横に配置されていて、クーペスタイルがより際立っています。好みがあると思いますが、個人的にはいいんじゃないかなと思いますよ。
ただ、C-HRやエクリプスクロスと比べると、横から見たスタイルがちょっとブサイクな気がします。フォルムに関しては若干古臭さを感じてしまいます。
リアランプも若干の変更がありましたが、スタイリッシュな印象になりましたね。ホンダ車にしては(失礼)、リアデザインもなかなか良いと感じます。
ここ最近、新型ヴェゼルが街を走っているのをよく見かけるようになりましたが、前から見ても後ろから見てもかっこいいな〜とつい目を奪われている自分がいますね。
ホイールは18インチ
今回試乗したRSグレードは18インチアルミホイールを履いています。ホイールデザインもなかなかカッコいいですね。
タイヤサイズは225/50 R18となっていて、結構な低扁平なタイヤを履いています。乗り心地が気になるところですが、硬めな印象はありますが、嫌な硬さというものは不思議と感じられませんでした。
カラーラインナップは8種類
カラーラインナップは、8種類が用意されています。RSとなると選択肢が狭まり、下記5種類から選ぶことになります。個人的には、RS以外のグレードのカラーであれば、シルバーミストグリーン・メタリックがオススメ。前までは深緑色がありましたが、この色は薄い緑でオシャレな印象が際立つ色になっていますね。
RSグレードで選ぶなら、自分ならミッドナイトブルービーム・メタリックを選ぶかな〜。無難にホワイトもかっこいいなと思いますが。
RS専用パーツのブラックが映える色がいいんじゃないかなと思います。
差し色にブラックが取り入れられることによって、かなり引き締まって見えますよね。
エクステリア採点
フロントフェイス
★★★★☆
フォルム
★★☆☆☆
リア
★★★★☆
カラーラインナップ
★★★★☆
エクステリア総合評価(8 / 10点)
★★★★★★★★☆☆
ホンダ 新型ヴェゼルのインテリア評価
最も驚いたかもしれないのが、内装の質感の高さとデザインがいいことかもしれないです。正直、ホンダの内装デザインは他社と比べると若干劣るかなという印象を持っていましたが、ヴェゼルに関してはなかなかいいデザインをしているなと感じました。乗った時にワクワクするようなデザインになっています。
特にセンターコンソール周りのデザインがいい感じです。シフトノブ周りもすっきりとまとめられています。
また、内装もRSグレード専用にデザインされていて、ノーマルとの違いは以下になっています。
シートと各種インテリアのポイントポイントに用いられているウルトラスエードですが、スポーティさを演出していて個人的にはかなり好みです。が、ディーラーの方曰く、好みがはっきり分かれるみたいですね。
HYBRID Zグレードのブラウンを基調としたインテリアもなかなかオシャレでいい感じです。
また、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を全車標準装備しているというのがかなり嬉しい点ですね。このクラスで全車標準装備は優秀です。
2列目はボディサイズを考えると結構広めに取られています。RS専用のウルトラスエード加工のシートも質感がいいです。
ただ、3人が後ろに乗るとなった時に、真ん中に座る人は少し座面が高くなって若干不安定に感じるかもしれません。案外盛り上がっている部分が狭くて微妙な座り心地でした。
基本は4人乗車、いざとなれば5人もいけるよくらいで考えておいた方がいいのかも。
ラゲッジスペースの広さも優秀ですね。コンパクトは言えどさすがSUVといったユーティリティの高さが見受けられます。
RSグレードになるとアルミペダルが採用されるのも嬉しいところ。デザインもかっこよくて、男心をくすぐってきます。
インテリア採点
おしゃれさ
★★★★☆
高級感
★★★☆☆
利便性
★★★★☆
シート
★★★★☆
インテリア総合評価(8 / 10点)
★★★★★★★★☆☆
ホンダ 新型ヴェゼルの走行性能評価
改良されたi-VTEC+i-DCDはどうなの?
一番気になっていたのが、i-VTEC + i-DCDが改良されたという点。改良前に乗ったわけではないので比較はできないですが、変な先入観なしに感じたことを書きたいと思います。
まず、発進時は「キューン」といったモーター音が聞こえてきます。発進時からモーターの最大トルクが発揮されるので、ストレスなく発進できますね。抜群のトルク感とまではさすがに行かないですが、普段使いには十分な加速でしょう。
そのあと、踏み込んでいくとエンジンが回っていきます。このi-VTECのエンジン音がなかなか気持ちいいんですよね。ついつい踏み込んでしまいたくなるエンジンフィーリングで、とても気持ちよく走れます。速度の伸びも申し分ないです。
また、気になるDCTのギクシャク感ですが、全く気になりませんでした。アウディQ2のDCTのような、変速したかどうかも分からないくらいのスムーズさはなく、変速ショックは割と感じますが、ダイレクト感を味わえて個人的には概ねいい印象です。
ただ、速度を落とした時のシフトダウン時のショックが少し大きすぎるのは多少気になったかな。大きく気にするほどのことではありませんが。
素晴らしい剛性感
ヴェゼルというと、比較的安価なSUVなので走りも少し安っぽさを感じるのかなと勝手に思っていました。
ただ、そんなことは全くなく、がっしりとした剛性感を持ち合わせていて、300万を切る車とは思えないほどの安定感を感じました。RSグレードでパフォーマンスダンパーを採用しているのが大きいかもしれませんね。
機会があればノーマルグレードのヴェゼルにも試乗して比較してみたいなと思います。
乗り味は結構固め
剛性も高く、扁平率の低い18インチタイヤを履いていることもあり、乗り心地に関しては結構固めで、いい乗り心地であるとは言えないです。
ですが、嫌な硬さというものはなく、硬さの中にもどこかしっとりしたところも持ち合わせていて、うまくチューニングできているなという印象です。
エクリプスクロスも割と固めでいい感じだったんですが、ヴェゼルRSはよりスポーティな印象でまた違った良さを感じることができました。
静粛性は及第点
静粛性に関しては、ロードノイズ、エンジンノイズ共に適度に抑えられていると思います。めちゃくちゃ静かという訳でもないのですが、音が気になるということは基本ないかなと。
発進時はモーターが助けてくれるので、不用意にエンジンを回すことも少なくなり騒音も少なくなります。キュイーンといったモーター音も最初は気になりましたが、乗ってるうちに気にならなくなって逆に気持ちよくなってきましたね。
ハイブリッドはちょっと…と敬遠している方にも、このi-VTEC + i-DCDのフィーリングは受け付けやすいのではないかと思います。
その他細かなところ色々
ステアリング操舵性ですが、まあ悪くはないかな〜。やや重めな取り回しでそれはいいんですが、若干反応が鈍いかなとも感じました。もう少し軽やかに曲がれるとより魅力的な車に仕上がるかなと思うのですが、個人的には少し勿体無いなと感じます。
追記:ステアリング操舵性に関してコメントを頂きました。
ステアリングが野暮ったい感じなのは、ヴェゼルにOEMタイヤが合っていないことが要因の一つのようです。ハンドリングが気になったなという方は、購入の際タイヤの履き替えも検討してみてはいかがでしょうか。
スポーツモードも試してみたのですが、スポーツモードにすると駆動力がエンジンメインとなるようですね。よりi-VTECのエンジンフィーリングを楽しむことができて、なかなかいいモードじゃないかなと思います。
また、スポーツモードにした時にのみマニュアルモードにできるようなのですが、パドルシフトによるシフトチェンジもさすがはDCTだけあって素早いです。昨今の国産車の大半がCVTの中、マニュアルモードを楽しめるというのもヴェゼル HYBRIDの大きな武器になるのではないでしょうか。
走行性能採点
- 加速感 … 8.5/10点
- 乗り心地 … 8.0/10点
- 静粛性 … 7.5/10点
- 操舵性 … 7.0/10点
- 楽しさ … 8.0/10点
総合得点:78/100点
ホンダ ヴェゼル試乗レビューまとめ
色々書いてきましたが、最後に特に感じたGood PointとBad Pointを1点ずつ紹介したいと思います。
Good Point
スポーティな乗り味とエンジンフィーリングが高い次元でバランスされている
Bad Point
ステアリング操舵性が若干野暮ったい
最後に
ホンダ ヴェゼル HYBRID RSの試乗レビューはいかがでしたでしょうか。撮影してきた動画もよかったらご覧になってください。
初めてヴェゼルに乗ったのですが、想像以上に完成度の高い車であることがわかりました。RSちょっと虜になっちゃったな。。次の車にヴェゼル RSありだなと思ってます。買うなら絶対RSを選びますね。
最後に筆者がどれくらい買いたいと思わされたか、星評価で表して終わりにしたいと思います。
買いたい度(8 / 10点)
★★★★★★★★☆☆
その他にも色々な車の試乗レビュー記事を書いています。他の試乗レビュー記事も是非チェックしてくださいね!
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新車発表当時の資料によると、ヴェゼルハイブリッドのシステム最高出力は97kW(132ps)ではなく112kW(152ps)/6,600rpmだそうですよ。
http://www.honda.co.jp/factbook/auto/VEZEL/201312/P21.pdf
システム最大トルクは明示されてませんが、性能曲線図を読む限り190N・m(19.4kgf・m)/0-4,600rpmといったところでしょうか。
ハンドリングがダルいのはOEMタイヤがヴェゼルに合っていないためなので、もしもヴェゼルを買われるのならタイヤ交換をオススメします^^
それからマイナーチェンジ後は判りませんが、少なくとも初期型のAWDを悪路で試した限り後輪を流すことで前輪のトレースを維持する面白いセッティングが為されてましたので、よろしければAWDタイプも試乗してみてください。楽しみにしています!
おお!すごい詳しいコメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!
最高出力の件見直して修正させていただきます!
ハンドルだるいのはタイヤの影響の場合もあるんですね、勉強になります!
AWDも是非乗ってみたいと思います!